多田農園通信2025年12号

多田農園通信2025年12月号
多田農園通信2025年12月号
ぶどうの剪定作業

ぶどうの剪定作業が11月24日に終わりました。鳥害防止ネットの片づけ、誘引紐切り、剪定、枝取り、剪定枝の破砕など多くの作業がありました。昨年の凍害による樹形から今年はかなり改善され、いい感じの芽ぞろいでしたので剪定も少しやりやすかったかと思います。昨年まで私は、剪定の中心でしたが、今年は入れ替わり立ち代わりいろいろな人が関わってくれたので、私はほとんど剪定をすることがありませんでした。今年でぶどうを栽培して18年目ですが、こんなことは初めてです。T

庄内柿

山形県鶴岡市から突然、立派な柿がたくさん送られてきました。果て誰から送られてきたのだろうと考えましたが見当がつかず、箱を開けてみると写真と手紙が入っていました。送り主は夏に女性3人でご宿泊いただいたひとりの方からでした。柿農家の方で美味しい柿なので収穫出来たらお送りしますと言ったのを思い出しました。その方は律儀に約束どおり美味しい柿を送ってくれました。庄内柿は渋柿で収穫後、箱の中に35度の焼酎を10日ほど置いておくと、渋みが取れて甘い美味しい柿になるそうです。手間暇をかけて美味しい柿に仕上げています。送り主の方が言うには、この柿は規格外品とのことでした。どこが規格外なのですかと尋ねると、少しこすったような跡があったりあまり気にならない程度ですが、JAの選果基準が厳しいとのことでした。T

タンクで熟成中のワイン

タンクで熟成中のワインを樽に移動しました。ピノ・ノワール、シャルドネ、メルロの半分くらいは樽熟成をしています。樽はフランスのブルゴーニュやボルドーのワイナリーで使用した中古樽を輸入して使っています。野生酵母で発酵させているのでワインはソフトな仕上がりになります。樽はワインに香りを付けるために入れますが、野生酵母で造ったワインには新樽は香りが強過ぎるため弱い香りの中古樽を使用しています。T

富良野地方物産振興会主催

11月9日、富良野地方物産振興会主催の感謝フェアがフラノマルシェで行われ、初めて出店しました。この富良野地方物産振興会は北から上富良野町、中富良野町、富良野市、南富良野町、占冠村の1市3町1村で構成されています。この地域の人口は約4万人です。当日はさまざまなイベントがあり集客に結びつけていました。T

無料の試飲

11月25日、ワイナリーのショップでペンションやレストラン向けの無料の試飲を行いました。5種類のワインを提供しました。最近はショップに来られるお客さんから試飲できませんかという問いが多くなってきています。ワインを抜栓して数日間で使い切るだけの需要がなければなりませんが、まだまだです。しかし、お客さんの立場からすると、決して安くはないワインを試飲しないで買うのは勇気のいることかもしれません。現在は、テースティングコメントを見て頂いて想像して頂くしかありませんが、いつの日かテースティングができるだけのお客さんが来ることを願っています。T

札幌でコープさっぽろ主催の農業賞報告会

11月28日、札幌でコープさっぽろ主催の農業賞報告会があり招待を受け参加しました。農福連携やポップコーンの農産物加工の事例報告がありました。その後、これまでの受賞農家からの食材を使った料理を食べながらの交流会がありました。立食形式でしたが、隣が北海道ワイン株式会社の鶴沼ワイナリーの農場長と北酒販社長でしたので、終始3人でぶどうやワインなどお酒の状況について話が弾みました。また、ワインで取引がある北海道興部村のノースプレインファームの大黒社長が参加しており、面識がなかったので挨拶することができました。T

軽トラ市が開催

11月3日、町の文化祭で軽トラ市が開催され、りんごを出品しました。この町でりんご栽培をしているのは当農園だけで、町内産りんごは珍しく50袋もっていったりんごを完売しました。他の生産者さんもいろいろな野菜を持ってきて販売しておりました。珍しいものとしては、紫菊芋がありました。イヌリンという物質が白菊芋の1.5倍あり、腸をきれいに、また血糖値の上昇を穏やかにするスーパーフードと呼ばれています。酢漬けにして少し食べるだけで便通が大変良くなるそうです。私もたくさん買って帰りました。T

地元スーパーのかみふらの軽トラ市コーナー

今年収穫した紅玉りんごと梨を、 地元スーパーのかみふらの軽トラ市コーナーで販売しました。紅玉は昔のりんごを感じる酸が強い品種です。現在はなんでも甘い品種が喜ばれますが、この甘酸っぱい紅玉りんごも人気があるのかよく売れています。販売は12月末までの予定です。T

ヴァイオリン教室の演奏

11月2日、文化の日のイベントで孫が習っているヴァイオリン教室の演奏がありました。30年ほど前のこの教室は、40人ほどの子供たちがジュニアアンサンブルとして年に10回ほどの演奏をしていました。教室の先生も高齢になり、現在は少数のメンバーでぎりぎりの演奏でした。それでも合奏はいいものです。T

コンサドーレの最終戦

11月29日、札幌ドームへサッカーの試合を観に行ってきました。この日は、コンサドーレの最終戦でした。妻と娘と孫二人(小学校4年生孫娘はサッカー少年団)の5人で観戦しました。私以外はプロサッカーチームの試合を初めて観戦しました。日頃、プロサッカーの試合をテレビ観戦すらしていませんので、コンサドーレの選手も知りませんでした。この日は、深井一希選手の引退試合でもあり、多くのファンやサポーターが観戦に訪れていました。深井選手はユースの時代から日本で注目されていた札幌出身の選手です。コンサドーレひとすじでプレーしており、不運にも手術を要する大きな故障が5度もあったにもかかわらず、復帰してプレーをしている姿に多くのファンが感動していたようです。将来は監督として戻ってきてほしいとの願いがファンの中には多くあるそうです。私たちは何も知らずに長蛇の列に並び入場して、応援のすごさに圧倒されながらコート近くの席から選手のプレーを間近で見ることができました。久し振りに楽しい時間でした。T

編集後記

今年も師走を迎えました。この一年は長いようで短い年でした。当然ですがワインで始まりワインで終わった一年ということになります。北海道のワイナリー数は年初71ワイナリーで、その後6ワイナリー増えて77になりましたが、ワイナリーの免許を返納したのが2ワイナリーあり、現在75ワイナリーとなっています。ワイナリーブームはまだまだ続きそうです。私がぶどう作り、ワイナリーに興味をもったのは45年ほど前に遡ります。当時、勝沼などを訪ね歩いたりして想いを膨らませた時期がありました。当時、ワイナリーを個人で立ち上げるのは、雲の上のような遠い存在であり、この想いは封印していました。その後25年も経ったときに、偶然の重なり合いにより、ピノ・ノワールを植えることになりました。もし、この偶然の歯車がひとつでも狂っていたら、今のワイナリーは存在しなかったことになります。一歩ずつ進みながら64歳の時にワイナリーを立ち上げました。今年で10回目のワインの仕込みが行われ、現在、静かに熟成中です。T

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