上富良野の冬の観光を促進するためのモニターツアーが実施されました。町内にある日の出山公園の展望台で食事と多田ワインを楽しんでもらう企画です。この日の出山は、夏はラベンダー園、冬はスキー場として活用しています。この日はインバンドで台湾からでした。展望台下には焚火が用意されていて雪の中で炎を見ながら冬を楽しむ演出もされていました。インバンドといえば北海道ではニセコが有名です。このニセコが数年前から飽和状態となり、第二のニセコとして富良野にインバンドのスキー客が押し寄せるようになってきました。ホテルなど宿泊施設もフル稼働の様相を呈してきました。オーバーツーリズム(観光公害)も問題となり、富良野、美瑛がオーバーツーリズムで対策を協議しているようです。T
1月は私の誕生日でした。小学校3年生の孫がお祝いのケーキを作ってくれました。お菓子作りが好きな孫は、かなり腕も上達して本当に美味しいケーキでした。ちなみに私は73歳になりました。T
1月20日、2カ月遅れで中古樽が入荷しました。フランスのボルドーで2~3年使用した樽です。中古の樽は当たりはずれがありますが、今回もいい樽であることを祈っています。野生酵母でワインを造っているので、できるだけ新樽を使わないで樽の香りが弱い中古樽を使うようにしています。T
ワインの輸出の動きも少し活発化してきました。ニューヨークへの輸出の話があり、依頼によりサンプルのシャルドネを4本送りました。国によって税関のシステムが違い、いろいろなハードルがあります。T
1月28日、旭川市の隣町、鷹栖町にあるドメーヌトワに行ってきました。醸造責任者の林さんに案内していただきました。このワイナリーの母体は、社会福祉法人鷹栖共生会です。ぶどう畑も5ヘクタールと広く就労継続支援B型のみなさんが作業に当たっています。ワイナリーは広く充実した設備を取り揃えていました。随所に工夫が凝らされていて、効率的な作業ができるようになっていました。熟成中のバッカスとゲヴェルツトラミネールを試飲させていただきましたが、どちらも美味しいワインになっていました。T
1月10日、札幌にある北海道大学へ行ってきました。2年ほど前まで昆虫館だった建物をリノベーションして、北海道ワイン教育研究センターとして道内で初めて大学内にワインの研究機関ができました。そのセンター長でもある曽根教授の講演があり参加しました。常設の試飲コーナーでは多田ワイナリーのシャルドネがあり、驚きました。この建物は1901年に建てられリフォームしたもので、多田農園も同じく1901年の創業で奇しくも同年代でした。また、近くに北大博物館があり見学してきました。前進は札幌農学校であり、新渡戸稲造や内村鑑三など明治期で活躍した人材を多く輩出しました。T
熟成中のバッカス、ミュラー・トゥルガウとそれぞれのオレンジワインの試飲をしました。いずれも順調に進んでおり、一部は2月下旬ころからボトリングする予定です。販売は4月上旬を予定しています。T
農園内の工房では、にんじんジュースづくりと乾燥野菜づくりが行われています。切り干し大根は夏の宿泊の朝食用のおやきの具材になります。人参も朱色のきれいな色に仕上がっていました。また、越冬キャベツやりんごもテストしてみました。乾燥りんごは格別でした。乾燥野菜は添加物ゼロの最も安全で栄養価も凝縮しており、長期保存ができる持続可能な食品で乾燥機の電気代も低料金です。T
1月7日、農園内の宿泊施設が消防出初式で優良防火施設として表彰されました。表彰理由は、長年にわたり年2回の避難訓練や防火訓練、通報訓練などを実施してきたことです。町の消防出初式は、神社で安全祈願と記念放水や観閲式の後、屋内で表彰などの式典がありがあります。私は20年ほど前まで32年間、消防団に 在籍していました。T
1960年代にヒットした曲で現在も歌われている「若者たち」という曲があります。間もなく2歳になる孫を若者と言うには早すぎますが、ぶどう畑を歩く後ろ姿が歌詞とぴったりでした。 「君の行く道は 果てしなく遠い だのになぜ 歯をくいしばり 君は行くのか そんなにしてまで 君の行く道は 希望へと続く 空にまた 陽がのぼるとき 若者はまた 歩きはじめる」T
1月中旬、学校が始まる前に改めてお餅づくりをしました。孫たちの体験を兼ねてあんこ餅と豆餅をつくり、みんなで美味しくいただきました。T
いつもながら1月は長く感じられました。混沌とした世界情勢は変わらず、トランプ政権の復帰でさらに混沌さが増し、予測不能な社会へと進むことになるのでしょう。小さな事業にも影響を及ぼし、その変化に対応していかなければなりません。しかし変わらないものを大事にしていくことも事業として大事なことだとも思っています。農村社会にはそれがあります。以前、ヨーロッパのグリーンツーリズムの歴史の専門家が言っていたのを思い出します。社会保障など社会が不安になったり、経済が停滞すると人は農村を求め、伝統に回帰するそうです。こんな言葉も思い出します。愚者は経験を重んじ、賢者は歴史に学ぶと。T