多田農園通信2023年5号

多田農園通信2023年5月号
多田農園通信2023年5月号
ワインのテースティング

4月2日、樽やタンクで熟成中のワインのテースティングをしました。2022年産のバッカス、ミュラーオレンジ、シャルドネ、シャルドネオレンジ、混醸ワイン、ピノ・ノワール白、ブレンドワイン、シードルを試飲しました。シードルは、瓶詰め後の瓶内二次発酵も終わり、出荷可能となりました。特長は、初めて自家栽培のりんごを使用していることです。紅玉が82%、ふじが18%です。紅玉の酸がシードルにどのように出るのかと思いましたが、穏やかな酸になっていました。ミュラー・トゥルガウのオレンジワインは香木の香りやスモーキーな要素もあり、飲み進めるとアールグレイのような紅茶のニュアンスがでてくるので、アールグレイ好きには癖になりそうなワインです。ピノ・ノワール白は、きれいなサーモンピンクでしっかりとした酸で甘酸っぱい果実味が口いっぱいに広がります。以上4種類は4月下旬~5月中旬のリリースです。シャルドネ2022は、昨年、日本ワインコンクールで銅賞を受賞したシャルドネよりも同じ段階では、今回のほうが上ではないかと思われるようないいワインになってきていました。参加者から「ミュラーオレンジは、カレーに合いそうですね」とのことでした。偶然、お昼はネパールカレーでしたので、合わせて飲んでみましたところぴったりでした。T

テースティング
ファームカフェイルベーベ外壁の塗装

4月15日、ファームカフェイルベーベ外壁の塗装を行いました。どんな色にするか迷いましたが、結局、ワイナリーの色と同じにすることにしました。色はサンプルだけでは分からず、大きな面に塗ってみなければ結果はわかりません。今回も良かったと思います。塗装は、旭川のいつものNKフォームの倉田さんにお願いしました。塗り終わって建物の雰囲気が一変しました。塗装した倉田さんも塗り終わって次の建物の塗装のことを考えるとわくわくすると言っていました。わくわくする仕事ができるのは幸せなことです。いつも丁寧な仕事をしていただき、感謝しています。T

りんごの移植

4月4日からりんごの移植を行いました。現在のりんご畑がやや密植でしたのでトラクターを使った草刈りなどが厳しくなり、また、今年購入した果樹園用のスピードスプレヤー(防除機)が木と木の間を通るのが今後、厳しくなりそうなので空いた畑に40本ほど移植しました。その中には一昨年、ふじのりんごの樹に高接ぎという方法で接ぎ木したシナノゴールドやグラニースミスなども入っています。移植することにより収穫時期は遅れてしまいますが、今年が最後のチャンスのようでしたので、思い切って移植しました。T

りんごの樹の腐乱病の治療

4月12日、りんごの樹の腐乱病の治療を行いました。腐乱病はりんごの樹の大敵です。病巣部分を専用の道具を使って削り取っていきます。そして、トップジンMという塗り薬を塗布して処置します。病気は早期発見、早期治療が最も被害が少なく完治しやすいのは人間と同じです。T

 


 

 

朝食用のおやきづくり

宿泊客の朝食用のおやきづくりをしました。今年は、切り干し大根、うの花、かぼちゃの3種類です。今回は手作りで行いました。このおやきづくりは十数年前から行っており、宿泊客の朝食の主食にしています。当時は野菜作りがメインでしたので、野菜農家が作る加工品としてはぴったりだとの思いと子供やお年寄りの健康なおやつ、若い方々の食事の合間のおやつとして提供したいとの思いで始めました。おやきのために冷凍食品製造業や飲食店営業の許可も取得しました。設備投資もかなり行っており、本腰を入れて事業として取り組む予定でしたが、畑や宿などさまざまな取り組みが増えて軌道に乗せることはできませんでしたが、せっかく始めた事業ですのでその灯を消さないように細々と続けてきています。T

サブソイラー

ぶどう畑にサブソイラーという作業機で心土破砕をしました。サブソイラーは60㎝位までの土中に硬い羽のようなものを入れ排水性、通気性を良くする土壌改良です。ぶどう畑はトラクターなどのタイヤが幾度となく通り、その通り道は土壌が硬くなっています。T

ピノ・ノワールの苗植え

4月25日、ピノ・ノワール200本の苗植えを行いました。最近は天候不順でなかなかいい日が無かったのですが、この日は天候にも恵まれて福祉事業所の利用者さんと一緒に植えて、午前中に無事終えました。この苗木は3年後に収穫を迎えます。ピノ・ノワールはクローンによって大きく違いが出る品種です。畑はぶどう畑が大半を占めて、りんご畑もあり、果樹園に様変わりしました。T

多田シードル

4月15日、多田シードルをリリースしました。原料のりんごは100%自社栽培です。昨年までは余市産のりんごを使用していましたが、初めての自社栽培りんごのみを使用したシードルができ、大変うれしく思っています。りんごの苗木を植えて6年目でようやくシードルができました。品種は紅玉が82%、ふじが18%です。紅玉の酸味とほのかな甘味が上品にでています。テースティングコメントは、ドライな香り。フレッシュなりんご香、トーストのようなニュアンスも。酸は穏やかで、エレガントで軽やかな味わい。まさに淡麗辛口シードル。幅広い食事に合わせることができます。T

紅玉りんごジャム

4月15日、紅玉りんごジャムを農園内ショップで販売し始めました。糖度を抑えた紅玉の酸味がいいジャムです。粘性をもたせるためのペクチンが入っていませんので、少し粘りはありませんが、ナチュラルで美味しいジャムです。T

湧水

4月12日、近隣の地域で共同利用している湧水の水源地の確認と清掃作業など行いました。この水源地では豊富な湧水が自噴しており、現在10戸が利用しています。水質は軟水でコーヒーやお茶など大変美味しくなります。しかし、昨年近くの山林の伐採があり、少し水量が落ちてきています。さらに、今年水源地を含む約5ヘクタールの山林の伐採が計画されています。そこで、水資源を守るためにどうするか役場、土地改良区の職員の方々に来ていただき検討しました。現在、土地所有者が木を木材会社にすでに売っており、伐採は致し方ないのですが、水源地周辺の木も伐採するのかを話し合いました。伐採すると間違いなく水量はさらに減少します。しかし、倒木の恐れもあり、今後を考えると、一時水量が落ちても伐採し植林してもらった方がいいということに落ち着きました。山の水と木は大変密接な関係にあることが実証されています。写真の小屋の中で湧水が自噴しています。T

こいのぼり

我が家に38年ぶりにこいのぼりが上がりました。小さなこいのぼりですが庭で気持ちよさそうに泳いでいる姿は、いいものです。明るく元気になります。このこいのぼりは、昨年、名古屋から農業をするため戻ってきた娘の第2子の男の子の誕生で上げました。T

カラス

4月10日過ぎから農園内の庭にある桜の木にカラスが巣作りを始めました。このカラスは、ずーと農園内の別の木に棲みついています。3羽のカラスには名前がついています。カーちゃん、ラーちゃん、スーちゃんです。孫は、鳴き声で聞き分けていて、今、カーちゃんが鳴いていると言ったりしています。カラスはゴミなどをあさり悪さをするので嫌われていたりしますが、数年前に弱って地面で横たわっているカラスを他の動物から守ってあげて助けたことがありましたが、そのことがあってかどうかは定かではありませんが、なぜかうちのカラスと呼ぶ存在になっています。巣作りを始めたので早く取り除いたらという人もいましたが、それはできませんと答えました。T

編集後記

今日(4月30日)、農園の桜が満開になりました。平年より10日ほど早い満開です。もっと早い桜の開花になるのではと思っていましたが、4月中旬以降雨の多い日が続き、気温も低めに推移したので開花のスピードが遅くなり、ほっとしています。桜の開花が早いということは、ぶどうの萌芽が早いということになります。あまり早く萌芽が始まると遅霜の被害に遭う確率が高まってしまいます。また、最近、野兎を見かけることが増えてきました。野兎はぶどうの萌芽した芽を食べに来ます。大きな被害が出ているぶどう畑もあると聞いています。野兎の天敵はキツネだそうですが、野山ではキツネが減って野兎が増えているそうです。T

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