多田農園通信2022年12号

多田農園通信2022年10月号
多田農園通信2022年12月号
初冬のぶどう畑

今年でぶどう栽培を終える圃場が2か所あります。2007年に植えたピノ・ノワールと2011年に植えたシャルドネです。初期のころに植えたぶどう畑で、特に秋の剪定は我流で行っていたのでかなり複雑になっており、途中で修正を試みてはいたのですが、正常な樹形に戻すことはできないと思い、やむなく今年で最後の収穫になりました(写真▲)。特に2007年に植えたピノ・ノワールは思い入れも強く、決断には何年かかかりましたが、終えることにしました。ただ、記念に2列を残して育て続ける予定です。T

ぶどうの樹の剪定

10月28日からぶどうの剪定を始めて11月22日に終えました(写真▲)。暖かなのどかな日もあれば、冷たい雨や風の日もあります。11月7日にはみぞれでしたが初雪が降りました。福祉事業所のみなさんもいつものメンバーに加えて応援していただき、10数名で作業を行いました。但し、福祉事業所のみなさんは4時間で剪定はできませんが、枝片づけや剪定が終わったぶどうの樹を伏せてピン止めを行っています。T

ふるさと納税の返礼品

上富良野町のふるさと納税の返礼品にピノ・ノワールとシャルドネの2本セットが加わりました。これから年末にかけてふるさと納税の返礼品はピークを迎えます。ふるさと納税を利用して多くのみなさんに召し上がっていただきたいと思います。T

東京から来園者

11月18日、東京都渋谷でアンティークショップを営んでいるイロドリヤマの飛永さんが来園されました。イロドリヤマさんは、今年ワインの販売も始めたため、当ワインの取り扱いを希望され取引をしています。以前、飲まれて大変気に入られたようです。うれしいことです。こちらに来るのは初めてで夕方、旭川空港から当農園までのレンタカーの車窓から見る景色に感動された様子でした。ちょうど天気も良く山は美しく雪化粧してこの時期の美瑛から富良野にかけての景色は最高です。T

小樽からの来園者

11月20日、小樽市にあるオサワイナリーの長さんご夫婦が来園されました。オサワイナリーさんは、当ワイナリーより一年早く開業しています。40代前半のご夫婦で精力的に取り組んでいるようでした。ワイナリーは小樽市内の真ん中にあり、ぶどう畑は、小樽、塩谷、余市に分散されているそうです。T

ワイン紀行

11月26日、余市町のジュース加工会社の北王よいちさんと弘津ヴィンヤードさんを訪ね、小樽に一泊して岩見沢市にある10Rワイナリーさんと宝水ワイナリーさんへ行ってきました。ふたつのワイナリーさんには、多田農園がワイナリーを始める6年前からワインの委託製造でお世話になっていました。10Rワイナリーのブルース・ガットラヴご夫妻、宝水ワイナリーの倉内社長とは4年ぶりにお会いしました。10Rワイナリーさんは委託製造を依頼する方が増え続け、ワイナリーも2倍に拡張していて研修に来ている方や委託者など多くの関係者が作業をしていました。写真は10Rワイナリーです。10Rワイナリーで委託製造や研修をした人たちが、次々とワイナリーを始めるので、数年以内に20数軒のワイナリーが誕生することになります。北海道のワイナリーはここ10年増え続け、品質の高いワインが増えています。T

シラー

3年前に植栽した20本のシラーの樹から収穫したワインが熟成中です。試験栽培ですが熟した良いぶどうを収穫することができました。来年は、さらに50本の樹が収穫期の3年目を迎えます。また、50本のカベルネ・ソーヴィニョンも例年になく収量がありました。品質も良好でした。現在、一次発酵が終わって熟成中です。来年は、100本のカベルネ・ソーヴィニョンが同じく3年目を迎えます。T

福祉事業所

通年で来ている福祉事業所の利用者のみなさんの受入れも5年が過ぎようとしています。道内で障がいをもった方々を通年で受け入ている農業者は知る限りではありません。春から秋までは仕事はありますが、冬期間となると難しくなります。農業の場合、その日の天候や作物などの生育具合によって直前でなければその日の作業内容が決まらない場合が多々あります。最初は利用者のみなさん、かなり戸惑っていたようですが、今はすぐ受け入れてもらえるようになってきました。順応の成長を感じています。農業は数字で説明することがあまりなく、あいまいな言い方になることが多いのですが、毎日の仕事の中で習得してくれたのかと思います。リンゴの選別、ワインの澱引きの助手やタンク洗いもしています。みなさん、成長してくれてうれしく思っています。T

ジェラート

神戸市灘区弓木町にあるジェラート店カテリーナで当農園のピノ・ノワールを使ったシャーベットが限定販売されました。数年前からこの時期にピノ・ノワールを送っています。きっかけは、数年前にこのジェラート店のオーナー家族3人が当宿泊施設をご利用いただいたことです。楽しい交流ができ、それが縁でシャーベットにつながりました。毎年、試食用に送っていただいていますが、今年のシャーベットはピカイチでした。オーナーの村田さんの話では、予約販売ですがあまりにも美味しいのでワインバーやレストランなどで取り合いになっているとのことでした。T

デェキ作り

宿泊の朝食会場として使っているファームカフェイルベーベのデッキ造りが始まりました。デッキは15年ほど前に造ったのがあったのですが、老朽化が進み昨年から床の腐食が進み一部危険な状態になり、更新の時期が来ました。束石の下に砂利を入れ深さ70㎝にして冬の凍結で浮き上がらないようにしました。また、床などが長持ちするように屋根付きにすることにしました。どんな景色になるか楽しみです。完成は12月中旬です。T

紫ダイコン

自然栽培の大根と赤大根、紫ダイコンを収穫しました。この大根は、切り干し大根にしておやきの中に入れます。このおやきは来年の宿泊のお客様の朝食用おやきの原料になります。今年も切り干し大根の具材をおやきにいれたところ大変好評でした。自然栽培ですので食材としては最高級です。T

編集後記

また、師走を迎えましたといういい方は変ですが、月日が経つのを益々はやく感じています。今年を振り返るには、まだまだ仕事が残っており、その気分に浸ることはできませんが、予想を上回る長期戦になったコロナの影響は続き、多難を極めました。それでも経済の回復基調に合わせて少し上向いてきたことは救いでした。小さな経営のなかでもリスク分散していることは、ギリギリのところでもちこたえることができるのかもしれません。経済の法則に一つの籠に全部の卵を入れるなというような類の言葉を読んだ記憶がありますが、小さな経営ではリスク分散イコール忙しいになり ます。今年も多事 多端でした。T

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